2007 Fiscal Year Annual Research Report
鉄筋コンクリート柱部材の地震時ひび割れ量進展過程における動的効果の解明
Project/Area Number |
19760380
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
高橋 典之 The University of Tokyo, 生産技術研究所, 助教 (60401270)
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Keywords | 鉄筋コンクリート構造 / ひび割れ / 損傷量 / 画像処理 / 耐震性能評価 / 修復性能評価 / 非線形応答 / 地震応答 |
Research Abstract |
鉄筋コンクリート建築構造物に対する現行の性能規定型耐震設計法の考え方では,建築物の供用期間に極めて稀に発生する外力作用に対して建築構造物に損傷が生じることは免れないが,その損傷は居住者が安全に退避できることが可能な程度に抑えられることが求められる。すなわち性能規定型耐震設計法においては,設計段階で外力作用に対する損傷量を推定できることが求められる。 本研究では,建築物の供用期間中に起こりうる外力作用シナリオを想定した鉄筋コンクリート構造物の耐震性能評価(特に安全性能と修復性能の関係)について解析的検討を行い,構造物の損傷量(損傷指標)と安全性能および修復性能との関係について検討を行った。また,解析的検討と平行して,鉄筋コンクリート柱部材の地震時挙動を想定した非線形変位履歴を経験する静的載荷実験を計画・実施し,クラックスケールによる損傷量(ひび割れ幅)測定手法,デジタルノギスを用いた損傷量(ひび割れ幅)測定手法,画像処理技術を用いた損傷量(ひび割れ幅,ひび割れ長さ,ひび割れ量,ひび割れ角度など)測定手法の各々について測定精度・速度・散布度に関する実験データを収集すると同時に,地震応答を想定した非線形変位履歴(経験部材変形角)と損傷量(ひび割れ幅)の関係が幾何学的ひび割れ発生モデルを用いてどのように表わされるかについて実験データを収集した。 本年度において収集した基礎的データをもとに,今後,動的載荷時の損傷量計測における同手法の適用方法について検討を行う予定である。
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Research Products
(2 results)