2008 Fiscal Year Annual Research Report
建築材料の超促進劣化試験装置の開発と劣化予測手法の提案
Project/Area Number |
19760381
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
宮内 博之 Tokyo Institute of Technology, 応用セラミックス研究所, 特任准教授 (40313374)
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Keywords | 建築材料 / 防水材料 / シーリング材 / 耐久性 / 劣化試験 / ムーブメント / 紫外線 / 画像解析 |
Research Abstract |
本研究では、シーリング材の屋外環境劣化試験の結果をもとに促進劣化試験装置を作製し、シーリング材に与える各種劣化の定量的な評価を試みたものである。本年度は以下の成果が得られた。 (1)人工劣化試験による疲労試験結果 試作した劣化試験装置により、シーリング材にウェザリング(紫外線、温度、水分)とムーブメントを与え、屋外暴露試験との劣化の状況の相関性について調べた。その結果、MS-1, MS-2のシーリング材については、屋外動暴露試験と同程度のひび割れの状況を再現することができた。また、ウェザリングのみの試験体より、ウェザリング+ムーブメントを与えた試験体の方が、シーリング材のひび割れの進行が早い傾向にあることを見出した。 (2)シーリング材の屋外暴露試験結果 陸別、横浜、宮古島でシーリング材を長期暴露し、シーリング材の劣化の観察と各種物性試験を行った。表面観察の結果、汚れの程度及びひび割れの状態ともに地域差が見られ、3面接着の場合、塗装のひび割れが生じやすくなる傾向を示した。・硬度測定と引張試験の結果、暴露試験体は材料が硬くなる傾向を示した。引張試験の結果、時間の経過とともに伸び率が低下し、特に3面接着試験体で著しく低下した (3)シーリング材における暴露試験結果と室内での疲労試験結果との相関性 シーリング材における暴露試験結果と室内での疲労試験結果との相関性を考察する上で最も再現が難しく、かつ重要な劣化要因は紫外線であり、この紫外線劣化と他の劣化要因をバランスを取りながら劣化を与えることが促進劣化試験には必要であることを見出した。
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