Research Abstract |
フライアッシュを大量に外割混合したコンクリートの強度発現性状および高耐久性状を利用して,比較的低品質な再生骨材が高強度領域での構造用コンクリートに使用可能となるよう,単位水量・単位セメント量を固定し,水結合材比を変化させた場合の強度性状,変形性状および収縮性状に関する実験を行った結果,以下の知見が明らかになった。フライアッシュを外割混合すると,骨材の種類に関わらず,無混合コンクリートに比べ圧縮強度を大きくすることができた。再生骨材を使用してもフライアッシュを外割混合することにより,圧縮強度95〜97mm^2程度の高い強度性状を発現するコンクリートを製造できる可能性が示された。再生骨材を使用しても,フライアッシュを外割混合することにより,フライアッシュ無混合の普通骨材コンクリートの長期材齢における圧縮強度増加率と同程度,もしくはそれ以上の増加率を示した。 フライアッシュを外割混合したコンクリートのASR掬制効果を確認するため,ZKT-206試験を実施した結果,以下の知見を得た。ZKT-206試験を実施すると試験前後でフライアッシュ外割混合コンクリートの強度が増進した。原因は,111℃で2時間煮沸したためであると考えられる。静弾性係数においても同様な結果となったので相対動弾性係数も増加すると考えられる。相対動弾性係数が80%以上であれば,ASR抑制効果がありと判定されるが,迅速試験では,圧縮強度が増加するため,実際にASR抑制効果があったか不明である。既往の研究からおそらくフライアッシュにはASR抑制効果があると示されているので,おそらくフライアッシュ外割混合コンクリートにはASR抑制効果があると考えられるが,ASR抑制効果の判定は迅速法のみでなく,膨張率も測定したほうがよいと思われる。
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