2008 Fiscal Year Annual Research Report
亀裂検知センサーの開発と建築物のヘルスモニタリングヘの活用方法に関する研究
Project/Area Number |
19760399
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Research Institution | Building Research Institute |
Principal Investigator |
森田 高市 Building Research Institute, 主任研究員 (30356000)
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Keywords | キーワード / RFIDタグ / 無線通信 / 亀裂検知 |
Research Abstract |
1995年の兵庫県南部地震で被災した鉄骨造建物において、梁端郎等に生じた亀裂や破断を調べるためには、耐火被覆や仕上げ材をはがすなどかなり大規模な作業が必要であり、迅速かつ詳細な調査を阻害される状況がしばしば発生した。このため、耐火被覆や仕上げ材をはがさずに被災鉄骨造建物の損傷状況を調査できる非破壊検査技術が切望されている。本研究ではRFIDタグとプリントシートを組み合わせた安価な亀裂検知センサーに関して、基礎的な検討を行う。 兵庫県南部地震で被災した鉄骨造建物の調査により、亀裂の多くはスカラップ付近から発生したものであった。本検知システムでは、あらかじめスカラップ付近にセンサーを貼付しておき、スカラップ付近に発生する亀裂の発生の有無を、外から読み取ることを想定している。 昨年度に引き続き、いくつかの材料と塗料を組み合わせプリントシートを作成し、ノッチ入り鋼板の中央部にプリントシートを貼付し、疲労試験を実施した。その結果、ポリカーボネートに銀の塗料を印刷した場合がもっとも安定しており、微少な亀裂も検知することが出来た。 同様にプリントシートを鋼材試験片に貼り付け、大ひずみ発生時の導電性塗膜の状態についても検討を行ったが、50,000マイクロ程度以上で断線する傾向が見られた。 プリントシートを鉄骨の試験体(ロッキング試験体の柱脚)に貼り付け、加力状況に対する導電性塗膜の状態を把握した。亀裂が発生するよりも前に、ひずみ(50,000マイクロ程度以上)により導電性塗膜が断線していた。
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Research Products
(1 results)