2009 Fiscal Year Annual Research Report
低マッハ数近似式を応用した多成分系空気流動の簡易予測モデルの提案
Project/Area Number |
19760406
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Research Institution | The University of Kitakyushu |
Principal Investigator |
白石 靖幸 The University of Kitakyushu, 北九州市立大学・国際環境工学部, 准教授 (50302633)
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Keywords | 低マッハ数近似式 / 多成分系 / CFD解析 / 簡易予測 / 圧縮性 |
Research Abstract |
北九州市立大学内にある厨房実験室において、IH調理器を用い、昨年度同様に水蒸気拡散・輸送を再現した湯沸かし実験を行った。発熱量、鍋形状を変化させて計3ケースの実験を実施し、これにより、より信頼性の高い鍋直上の風速、温度分布等のデータベースを作成した。なお、ガス調理器を用いた追加実験は、スケジュールの都合上、平成21年度中に実施しておらず、次年度以降の研究課題として位置づけている。上記のIH調理器を用いた実験を対象とし、多成分系の圧縮性CFD解析(乱流モデルとして高Re型のk-εモデルを採用)を実施し、通常の非圧縮性CFD解析(Boussinesq近似+高Re型のk-εモデル)と比較して、流れ場・温度場共に大幅に予測精度が向上することを確認した。また予備解析により、"圧縮性の方程式系"と"低マッハ数近似式を施した方程式系"を用いた解析では、計算時間、予測精度共に殆ど差が見られなかったため、基本的に圧縮性の方程式系を用いて解析を行っている。CFD解析のケーススタディでは、(1)湯面での水蒸気発生の考慮、(2)圧縮性(温度及び湿度の変化に伴った密度変化)の考慮の2つを組み合わせた計4ケースを対象とした解析を行い、特に鍋鍋直上の流れ場の評価に関しては、鍋上面からの水蒸気発生(質量分率1.0、100℃の水蒸気が発生)のモデル化の影響が大きく、方程式系で圧縮性を考慮した影響は相対的に小さいことが分かった。逆に、鍋直上の温度場の評価に関しては圧縮性を考慮した影響が大きかった。
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Research Products
(1 results)