2007 Fiscal Year Annual Research Report
次世代汎用CFDのための安定成層SGSモデル・植生キャノピーモデルの開発
Project/Area Number |
19760413
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Research Institution | National Institute of Advanced Industrial Science and Technology |
Principal Investigator |
飯塚 悟 National Institute of Advanced Industrial Science and Technology, 環境管理技術研究部門, 研究員 (40356407)
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Keywords | 建築環境・設備 / 流体工学 / 大気現象 / モデル化 / ラージ・エディ・シミュレーション / 植生キャノピーモデル |
Research Abstract |
平成19年度は,次世代汎用CFD(Computational Fluid Dynamics)として多大な期待を集めるLES (Large-Eddy Simulation)のための植生キャノピーモデルの開発を行った.LESにおける植生キャノピーモデルの開発は気象分野で先駆的に行われてきているが,比較的複雑な式体系に基づく一辺倒な方法(SGS (subgrid-scale)運動エネルギーの輸送方程式を解くLESに基づく植生キャノピーモデル)が研究されているのみである。汎用性を意図した簡易なモデル化という点に関しては,これまで十分な検討に至っていない。本研究ではまず,簡易な式体系に基づくLESのための植生キャノピーモデル(物理量の輸送方程式を解く必要のないLESに基づく植生キャノピーモデル)を導入した。さらに,LESの植生キャノピーモデルにおける問題点(植生キャノピーモデルに含まれる抗力係数の最適化に関する問題点)を回避する一方策として,キャノピー層にRANS(Reynolds-Averaged Navier-Stokes)モデルを適用し,それよりも上層部にLESを適用する,RANS/LESハイブリッドモデルを開発した。本研究で開発したRANS/LESハイブリッドモデルの適用は非常に簡易で汎用性の高いものと考えられるが,一方で,RANSとLESの切替位置付近で速度分布に不整合が生じてしまうという問題点も明らかになった。この周題点の改善については,現在様々な方策を検討しているところである。
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