2007 Fiscal Year Annual Research Report
歩行時の空間把握における中心視と周辺視の協応関係の解明
Project/Area Number |
19760416
|
Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
吉岡 陽介 Chiba University, 大学院・工学研究科, 助教 (00361444)
|
Keywords | 周辺視 / 中心視 / 制限視野 / 歩行 / 空間把握 |
Research Abstract |
・生活空間において視野の任意の部分を制限できる実験装置の開発 中心視・周辺視に関わらず、人間の五感は現実の環境の中で人間が能動的に行為するとき、その真価を発揮する。したがって諸感覚の役割や機能を解明しようとするならば、本来的には、実際の行為を含んだ実証的な実験が計画され展開されなければならないはずである。 本研究では中心視および周辺視の役割を検証するため、被験者が生活空間において能動的な活動を行っている最中にでも、視野の任意の部分を制限することのできる実験装置を開発し使用する。この実験装置によって視野のいろいろな部分を制限し、そのときに生じる被験者の行動の変化を観察することで制限された視野の部分が本来担っていた役割を推察する。 平成19年度はまず従来の実験装置の問題点を克服した新しい実験装置の開発をおこない、実験環境において実用可能なレベルまで精度を高めることに成功した。 さらに新しく開発した実験装置に関する基礎的なデータを収集した。実験装置を装着した被験者にさまざまな試験指標を提示し、明るさや形状への応答精度を測定した。測定したデータと既往研究における視野感度の測定結果とを比較することで、この装置を用いて得られた実験結果を実際に解析するときに特に留意しておかなければならない事項を明確にした。この測定データとその考察結果については近々「新しい実験方法の開発」として論文誌において公表する予定である。
|