2008 Fiscal Year Annual Research Report
米国のハウジングコウオペラティヴによる居住環境の運営実態
Project/Area Number |
19760418
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Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
森田 芳朗 Chiba University, 大学院・工学研究科, 助教 (50396769)
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Keywords | 集合住宅の所有形熊 / 居住環境のマネジメント / housing cooperative |
Research Abstract |
集合住宅における共同所有関係の法理として、一団の土地・建物に対する関連主体間の権利関係をいかに構成するかに関しては、(1) 当該土地・建物の全体をひとまず全員による共有物と見なし、その上で、特定の空間部分に対する各人の専用使用権については、一種の集団的合意によりこれを認める「一元的構成」と、(2) 独立した所有権の目的となる部分と全員の共有に属する部分とを、空間的に明確に区別する「二元的構成」との、2つの対照的な考え方が存在する。 本研究は、「共有/専用」による一元的構成を採るハウジングコウオペラティヴが居住環境の動的変容にいかなる許容力を持ち得るかを、特徴的事例の実態調査を通して解明しようと試みたものである。具体的には、世界的にも特有な制度的体系を持つ米国のコウオプに着目し、この所有形態に基づき運営される複数の集合住宅において、(1) 住戸という枠組み(多くの場合、住戸を規定する床・壁・天井の内部)に必ずしも限定されない居住環境への働きかけとして、どのような空間の改変行為が居住者各人に認められているか(例えば、増築、外観の変更、住戸割りの改変等)、(2) また、そうした働きかけを共同の居住環境の質的向上に結び付けていくための措置として、どのような管理規約が各法人に設けられているかを実態的に把握し(それらの変遷を含む)、(3) 組合法理によるこの所有形態の下、「空間-しくみ」間の柔軟な応答関係を構築する営為としての居住環境運営がいかに実現されているかを明らかにした。
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Research Products
(2 results)