2007 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
19760422
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Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
岩佐 明彦 Niigata University, 自然科学系, 准教授 (90323956)
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Keywords | 郊外 / ニュータウン / 自動車社会 / インドア化 / 生活領域 / 郊外型大型店舗 |
Research Abstract |
本研究はインドア化された郊外居住環境の質の向上に資する建築計画,施設計画手法を確立することを念頭に置きながら,その基礎的研究として以下の2点を行った. (1)郊外のインドア化の全国的な展開 大都市から郊外に延びる幹線道路を対象とし,郊外大型店舗の沿線毎の配置状況をプロット調査した.郊外型店舗は,幹線道路に沿って分布しているだけでなく,幹線道路から引き込んだ立地に巨大な駐車場を設け,その駐車場を囲むように配置されるタイプなど,自動車利用の利便と消費者の囲い込みをより強く意図した形態が出現しており,インドア化の様態もいくつかのタイプ分けが可能であることが分かった.郊外店舗の道路との関係性は以前の土地形態にも影響を受けており,田園地域,旧街道など,元々の地域性とロードサイドの配置状況に一定の関係性があることが明らかになった. (2)郊外のインドア化による生活領域,公私領域の変化 自動車交通を媒介に住居と都市がシームレスにつながるインドア化が,生活領域,公私領域に及ぼす影響は,自動車が住戸や店舗に対してどれくらいの親和度で接触しているかが大きく関わってくると考えられる.調査では,郊外店舗や住宅(戸建て住宅)の敷地内駐車場など,自動車のために供された空間と道路を一つに併せた領域を「道域」と定義し,6つの幹線道路を対象に道域の広がりを調査した.それぞれの道域の広がりには,幹線道路周辺地域の元々の土地形状が大きく作用しており,公私領域や生活領域の展開形態にはいくつかのタイプが存在することが明らかになった.
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