2010 Fiscal Year Annual Research Report
アンシアン・レジーム期におけるソフト・パワーとしての王権建築とその様式伝播
Project/Area Number |
19760452
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Research Institution | Kogakuin University |
Principal Investigator |
中島 智章 工学院大学, 工学部, 准教授 (80348862)
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Keywords | ヴェルサイユ / ルイ14世 / バロック / 宮殿 / 庭園 / コルベール / ル・ヴォー / サンゴバン |
Research Abstract |
今年度の研究成果として、次の二つのテーマで論文発表、学会発表を行った。 1)ルイ14世時代のヴェルサイユ城館および庭園における図像計画と新宮殿の設計手法の関わりを明らかにすること。 →拙稿:「ヴェルサイユ宮殿新宮殿の設計手法-国王のアパルトマンの天井画と広間の配置をめぐって-」、『日仏文化』、日仏会館、2011年3月 2)ヴェルサイユ宮殿鏡の間にも鏡を供給した王立ガラス製作所の成立の事情と、その事業だ同時代の宮殿建築のインテリアに及ぼした役割を明らかにすること。 →三宅理一、中島智章、前島美智子:『サンゴバン ガラス・テクノロジーが支えた建築のイノベーション』、武田ランダムハウスジャパン、2010年、筆者担当分pp.25-85 拙稿:「ドゥローネ=デランドによるフランス王立ガラス製作所サン・ゴバン工場の再編成」、『日本建築学会学術講演梗概集』F-2建築歴史・意匠、pp.177-178、2010年9月 また、研究計画の2番目にある様式伝播の問題については、次の二つのテーマでそれぞれ著作発表を行った。 1)トリア、ミュンヘンなどのドイツ・バロックがイタリア・バロックからどのような影響を受け、また、どのような独自展を持ち得たのかを明らかにすること。 →拙著:『図説バロック華麗なる建築・音楽・美術の世界』、河出書房新社、2010年8月 2) 1665年以来、ヴェネツィアからフランスに導入されらガラス・鏡製造のノウハウが、フランスの室内装飾に及ぼした影響を明らかにすること。 →三宅理一、中島智章、前島美智子前掲書
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