2007 Fiscal Year Annual Research Report
チタンの多様な配位状態に基づく光機能材料の創出および評価
Project/Area Number |
19760472
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
高橋 儀宏 Tohoku University, 大学院・工学研究科, 助教 (50442728)
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Keywords | 酸化物 / チタン / 結晶 / ガラス / 二次光非線形性 / 蛍光 |
Research Abstract |
本研究課題では、高分極率Ti^<4+>と周囲のO^<2->から構成される多様なTiO_x配位多面体を有する無機材料の合成およびそれら光物性・機能性を調査することを目的としている。平成19年度においては、Tiを主成分とする新規ガラス薄膜および結晶材料の創製および光学的性質について研究を行った。以下にその詳細を述べる。 Ba_2TiGe_2O_8(BTG)は鎖状配列したピラミッド型TiO_5により構成される結晶で、表面にBTGを結晶化させたBaO-TiO_2-GeO_2系ガラスにおいてLiNbO_3単結晶に匹敵する二次光非線形性を有することをすでに報告している。本研究ではこの材料の光デバイスへの応用を目指し、スパッタ法によるBTG系ガラスの薄膜化およびその結晶化挙動を調査することを目的とした。ガラス薄膜に適切な熱処理を施すことによりBTG結晶を析出することに成功、さらに結晶化薄膜から明瞭な第二次高調波発生を確認し、BTG系ガラス薄膜および結晶化薄膜の光デバイス応用の可能性を示した。 BaZrSi_3O_9(バジライト)は孤立ZrO_6八面体とSi_3O_9リングにより構成される天然鉱物である。本研究においてバジライト型BaZrSi_3O_9およびBaZrGe_3O_9結晶を合成し、その光学特性を調査した。その結果、BaZrSi_3O_9相において紫外線励起後に青色残光を初めて確認し、これは不純物として混入しているTi^<4+>が原因であることを突き止めた。さらにこれらバジライト型結晶の光学特性について結晶化学に立脚して考察を行った。
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Research Products
(4 results)