2008 Fiscal Year Annual Research Report
CFRP接着構造部材の損傷モニタリングシステムの開発
Project/Area Number |
19760480
|
Research Institution | National Institute of Advanced Industrial Science and Technology |
Principal Investigator |
遠山 暢之 National Institute of Advanced Industrial Science and Technology, 計測フロンティア研究部門, 主任研究員 (60344165)
|
Keywords | 炭素繊維強化プラスチック / ラム波 / 非破壊検査 / 超音波探傷 / 圧電素子 / 界面剥離 |
Research Abstract |
本研究は航空機翼構造を模擬したCFRP擬似等方性板製スキン/ストリンガー構造部材を作製し、ラム波によるアクティブセンシング手法を利用して、スキン/ストリンガー接着界面の剥離長さを定量的に検出する手法を開発することを目的としている。本目的を達成するために、本年度はCFRP擬似等方積層板製スキン/ハットリンガー接着構造部材における剥離進展モニタリングを行うことが可能な計測・診断システムの構築を行い、デモンストレーション試験を行った。具体的な研究成果は以下の通りである。 1. 厚さ1mmの擬似等方性板製スキン/ハットストリンガー接着構造部材を作製し、本構造部材に対する理論分散曲線を導出した。前年度の研究成果に基づき、狭帯域励起信号の選定を行い、損傷検出能に優れた短波長ラム波A_0モードを選定した。さらにA_0モードのみの単一ラム波モードの送受信が可能な圧電素子形状の最適設計を行うとともに、剥離検出に最適な素子配置位置を決定した。 2. スキン/ストリンガー界面に長さ0〜50mmの人工剥離を導入し、剥離長さの変化に伴う検出信号の変化および到達時間変化を測定した。その後、測定した到達時間を用いて剥離長さの定量評価を行った結果、20mm以上の長さの剥離に対して、精度±5%以内で剥離長さが評価できることを実証した。 3. 上記で開発した項目を基にした計測・診断ソフトウェアを開発し、持ち運びが可能でかつ迅速な剥離進展モニタリングが可能なノートPCによる計測・診断システムを完成させ、デモンストレーション試験を行った。その結果、ほぼリアルタイムでの剥離進展モニタリングが可能であることを実証した。
|
Research Products
(2 results)