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2008 Fiscal Year Annual Research Report

自己修復作用を有した次世代型高耐食性ナノ微粒子複合電析

Research Project

Project/Area Number 19760510
Research InstitutionKyushu University

Principal Investigator

大上 悟  Kyushu University, 大学院・工学研究院, 助教 (90264085)

Keywordsバナジウム / Zn-V / 複合電析物
Research Abstract

Znめっき鋼板の化成処理膜として従来は6価クロメート処理が行われていたが, EUによるRoHS指令により, ヨーロッパ圏での使用が禁止され, 世界でもその流れが起きている。Cr以外にも多価酸化状態を有する元素は多数有り, 研究者はVに注目した。研究者は化成処理ではなくZnめっき皮膜中にV化合物を分散共析することによる新しい防食処理法の開発を目的とした。
本年度は実際に電気亜鉛鋼板を作製する際に使用される高速撹拌状態を再現し, その時の電析挙動を調査した。
今回は陰極を円筒の側面とし, この円筒を溶液に対して回転させることにより, 高速撹拌状態を実現した。陽極はTiの網に白金をめっきしたものを陰極表面と等間隔になるように設置し, 陽・陰極間に不織紙をおいた。これは陽極で酸化されたVイオン並びに陰極で還元されたVイオンの移動を阻害するためである。
円筒の直径を40mmφ, 長さを20mmとし, 円筒の回転数を500, 1000, 2000, 3000rpmとした。浴中のVOSO4濃度を5g/l, 50g/lとし, 定電気量定電流電解を行い, 電析物の定量を行った。
Znの電流効率は回転数が低い場合は低電流密度(100A/m2)から徐々に大きくなっており, 最大80%程度であった。また浴中のVOSO4濃度が50g/lのものは5g/lに比べて電流効率は低下した。陰極の回転数が大きくなっていくと, 50g/lの電流効率は低下していき, 3000rpmのときには5%程度となった。Zn電析物中のV含有率は5g/lの浴では0.1mass%程度でどの回転数でもほぼ同じであった。
V濃度の高い電解浴では電流効率は低いのは通電した電流がVイオンの還元に使用されルためだと思われる。高速撹拌状態になると陰極付近で還元したVイオンがすぐに陰極から離され, 未還元のVイオンが陰極にやってくるため, 通電した電流のほとんどがVの還元に費やされるため, 回転数の上昇が電流効率の低下につながると思われる。

  • Research Products

    (2 results)

All 2008

All Journal Article (2 results) (of which Peer Reviewed: 2 results)

  • [Journal Article] Electrodeposition of Composites of Zinc with Vanadium Oxide from Sulfate Solution2008

    • Author(s)
      Hiroaki Nakano, Satoshi Oue, Daisuke Kozaki, Shigeo Kobayashi and Hisaaki Fukushima
    • Journal Title

      ISIJ International 48

      Pages: 506-511

    • Peer Reviewed
  • [Journal Article] 硫酸塩水溶液からのZn-V酸化物複合電析2008

    • Author(s)
      中野博昭, 大上悟, 神崎大輔, 小林繁夫, 福島久哲
    • Journal Title

      鉄と鋼 93

      Pages: 703-708

    • Peer Reviewed

URL: 

Published: 2010-06-11   Modified: 2016-04-21  

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