2008 Fiscal Year Annual Research Report
フェムト秒レーザーによる材料表面への複合微細構造形成
Project/Area Number |
19760516
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Research Institution | National Institute for Materials Science |
Principal Investigator |
本田 博史 National Institute for Materials Science, 新構造材料センター, 研究員 (10302390)
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Keywords | フェムト秒レーザー / レーザー加工 / レーザーアブレーション / 周期的微細構造 |
Research Abstract |
フェムト秒レーザーによる加工において、アブレーションしきい値近傍のフルーエンスでレーザー光を照射することにより材料表面に周期的で微細な凹凸構造などが形成される。そのため、材料表面の本来の特性に加えてそのような微細構造に基づく機能を付与できる加工として期待されている。その機能を評価し、また、実用化するためには、微細構造を大面積に作成する必要がある。そのための加工条件を明らかにすることを目指し、ここでは材料としてステンレス、チタン、アルミニウムを用い加工を行った。鏡面研磨した材料表面に垂直にレーザー光を入射させて集光し、材料表面に沿って走査した。走査するラインを少しずつずらして加工することを土より、微細構造を面状の領域に連続的に形成することを、照射フルーエンス、走査速度、走査ライン間隔を変えて試みた。 その結果、どの材料に対しても照射フルーエンス、走査速度、走査ライン間隔を適当な値にすることにより、レーザー波長より短い周期を有し、レーザー光の電場の偏光方向に対し垂直な方向の縞状の周期的微細構造が面状の領域に連続的に形成された。また、ステンレスとチタンについては加工条件により、レーザー波長よりも短い周期を有した縞状の微細構造に対して、その直交する方向に数マイクロメートル程度の周期を有した縞状の周期的微細構造が重畳したような構造が形成され、この場合も適当な加工条件を選ぶことにより、その構造が面状の領域に連続的に形成されることが分かった。
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