2007 Fiscal Year Annual Research Report
極超音速機・再使用型宇宙輸送機の高精度複合領域最適設計システムの構築
Project/Area Number |
19760562
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
土屋 武司 The University of Tokyo, 大学院・工学系研究科, 准教授 (50358462)
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Keywords | 航空宇宙工学 / 再使用型宇宙輸送機 / 複合領域最適化 |
Research Abstract |
現在,研究開発が進む極超音速機,再使用型宇宙輸送機,またはその実験機などの先進的な航空機の実現が困難である理由の一つとして,技術課題が個々の技術分野に存在するだけでなく,複数の分野に跨って存在することが挙げられる.ある推進エンジンを持った機体コンセプトがどの程度実現性があるかを正確に評価するために,各技術分野を統合した複合領域解析技術が重要であり,最適な機体システムを設計するためには複合領域最適設計技術が重要である.本研究は,これら先進的航空機の複合領域最適設計問題に,最新の最適化手法である高精度解析手法とロバスト最適化法の概念を導入し,様式の異なる複数の機体コンセプトの特徴を客観的に精度良く比較検討し,与えられたミッションを実現するために最も実現性が高い機体コンセプトを出力するシステムを構築することを目的とする. 宇宙航空研究開発機構との共同研究を中心に,以下のような成果を得た. 1.高精度空力解析法と簡易解析法を組み合わせて最適化計算を行うVariable Complexity Modeling(VCM)法を極超音速実験機の最適設計に取り入れた.宇宙航空研究開発機構が所有する高精度重量解析ソフト(HyperSizer)を用い,これまで推算誤差が大きかった航空機の重量計算を高精度化し,複合領域最適化計算に組み入れ,極超音速実験機の概念設計をより高精度に実施した. 2.離散変数を考慮したハイブリッド最適化法についてアルゴリズムの検討を行った.未だ効果的なアルゴリズムが確立されていない研究分野であるが,離散変数の組み合わせによる多数の解析計算を応答曲面の使用によって軽減することを目指し,簡単な例題を通して基本的なアルゴリズムの検討を行った.
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