2007 Fiscal Year Annual Research Report
流体と構造の連成解析による長大弾性管の疲労寿命推定
Project/Area Number |
19760577
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
千賀 英敬 Osaka University, 大学院・工学研究科, 助教 (60432522)
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Keywords | 渦励振 / 3次元連成 / 流体-構造連成 / 模型実験 |
Research Abstract |
流体と構造の連成解析を行うことにより長大弾性管の疲労寿命を推定することを本研究の最終目的とし、過去に曳航水槽内にて行った長大弾性管模型を用いた上端強制動揺実験の結果を、長大弾性管の3次元的な挙動に着目した解析を行った。その結果、1.長大弾性管に発生する渦励振の振動振幅が主運動(潮流や波浪による運動)に引きずられて大きくなる、2.長大弾性管に渦励振が発生することにより、主運動方向にも振動が発生することを確認した。2.に関しては、曳航水槽内に吊り下げた弾性管模型を曳航させ、模型の3次元的な運動を計測することにより発生を確認した運動である。主運動方向の振動には渦励振が発生することによる抗力係数の増加及び渦励振の振動モードが大きく影響していると考えられる。 研究代表者らがこれまでに開発してきた数値解析法は、主運動とそれに伴い発生する渦励振はそれぞれ独立させた運動方程式を用い、両者は流体力のみで簡易的に連成させて解くことにより長大弾性管の挙動を推定している。この手法は長大弾性管に発生する渦励振の振動周波数を推定することが可能であるが、主運動とそれに伴う渦励振の連成運動を考慮していないため、上記1,2のような実現象をシミュレートすることは出来ない。流体-構造の連成を考慮する前に、長大弾性管の主運動とそれに伴う渦励振の3次元連成運動を考慮することの必要性を確認した。 本研究では長大弾性管の3次元の連成運動を考慮するための方程式として、新たにベクトル方程式を用いた。このベクトル方程式では長大弾性管の大変形や張力の変動も考慮することが可能である。また渦励振を発生させる流体力の推定方法としてCFDを用いるため、格子生成や計算条件の検討を行った。これらの結果について、海洋工学シンポジウム2008で発表した。
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Research Products
(2 results)