2007 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
19760578
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
飯島 一博 Osaka University, 大学院・工学研究科, 助教 (50302758)
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Keywords | 流力弾性 / 流力弾塑性 / 船体構造 / モード法 / 衝撃荷重 / 崩壊 / リスク工学 / 極限海象 |
Research Abstract |
船体構造のリスク評価を行うためには、船体構造が生涯に一度遭遇する程度の海象、あるいはそれ以上に厳しい海象の下で、船体構造がどのようにどの程度崩壊するかということを明らかにしなければならない。そのためには数値的なシミュレーションによって、崩壊の過程を追跡する必要がある。本研究は船体構造が極限波浪下で崩壊する過程をシミュレーションするための流力弾塑性解析法を開発するためのものである。 研究初年度として本年は、文献調査を行い問題点の理解・摘出を行った。また、流力弾(塑)性応答にとって重要である衝撃荷重のモデル化を行い、流力弾性シミュレーション手法を完成させた。ポテンシャル理論に基づいた境界要素法を用いて流体場を求め、べルヌイの定理より圧力を算出し、時々刻々の自由表面位置を検出し、圧力の積分を行なうことで流体力を評価する。弾性変形については有限要素法に基づいて固有モードを求めておいて、モード法により定式化を行なった。荷重は波高の有限性を考慮して時々刻々と圧力積分することで得られ、運動方程式を時間領域で解く。このシミュレーション手法によって、弾性の範囲ながら、大波高中の流力弾性効果を含めた厳密な応答解析ができることとなった。 そのー方で、流力弾塑性解析理論の展開を行い、塑性を著す簡易モデルを作成した。このモデルでは流体力は非線形ストリップ法で求められ、船体は梁として扱われる。段塑性機構としては塑性関節を船体モデル中央に仮定し、最終強度は別途、Smithの方法に基づいたプログラムHullstによって算出される。このモデルにより、最終強度を迎えた後に船体損傷がどの程度進行するかについて大まかな推定が可能となった。
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Research Products
(3 results)