2008 Fiscal Year Annual Research Report
デジタルカメラを用いた画像処理による非接触式残留応力評価法の開発
Project/Area Number |
19760579
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Research Institution | Osaka Prefecture University |
Principal Investigator |
柴原 正和 Osaka Prefecture University, 工学研究科, 助教 (20350754)
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Keywords | 画像処理 / 溶接残留応力 / 非接触計測 / デジタルカメラ / 三次元計測 |
Research Abstract |
デジタル画像相関法を基にするステレオ画像法による三次元変形計測システムを開発し, 基礎的な溶接試験に適用することにより, 本手法のもつ計測精度について検討を行った. さらに, 溶接した際の面内・面外変形に対し本手法を適用する方法について検討すると共に, 横収縮分布および面外変形分布の計測を実施した. さらには、非常に高精度が必要な縦収縮分布の計測に対しても、提案手法を適用した結果、開発された変形計測法は、レーザー変位計、あるいはノギスを用いた実測値と比較することにより、精度的に妥当であることが分かった。 次に、この開発された変形計測法を元に、逆解析的手法を有限要素法に導入した新しい残留応力計測システムを構築し、新手法をビードオンプレートをはじめとする基礎溶接試験時における残留応力問題に適用した結果、本システムは二次元計測において妥当であることが確認できた。このことは、次年度実施される予定である三次元残留応力場を非接触で計測できる可能性を示すものである。また、将来性を考え、造船現場や原子炉等の溶接変形計測および残留応力同定にも適用するための大型構造物対応の計測装置も構築した。この方法を用いることで、原理的には、撮影された画像に写りさえすれば変形計測できるので、巨大構造物に対しても計測可能であると言える。ただし、本課題名にある残留応力評価という点においては、工夫しなければ達成できない問題が多い。本内容の詳細に関しては、理論構築および実験実施の上、次年度に成果報告を行う予定である。
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