2008 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
19760584
|
Research Institution | Japan Agency for Marine-Earth Science and Technology |
Principal Investigator |
百留 忠洋 Japan Agency for Marine-Earth Science and Technology, 海洋工学センター, 技術研究主任 (90359133)
|
Keywords | 流体力 / ファラデーの電磁誘導の法則 / 振動式発電 / 水中航走体 |
Research Abstract |
海洋において、海底地震の発生予測及び解析研究、海底資源探査等の海洋地質学の研究、地球温暖化の原因究明等の地球海洋環境問題に関する研究、海洋生態学の研究等は、研究のために必要となるデータの取得範囲が広大である上に、長期間にわたる定期的・継続的な調査を必要とする。しかしながら、船舶によるデータ収集は人員を多く要する上に、天候に左右され荒天時は調査が困難になる。このため効率良く海洋調査ができるよう無人の観測システム(無人探査機、観測ブイ、海底ステーショシ等)が多く開発され上記の研究に必要な海洋データ収集に資してきた。これらの無人観測システムを、長時間稼動させるためには動力システムの開発が重要な技術課題であり、持続して先進的な開発が行われてきた。 本研究では、海洋の潮流や相対速度により生じる流体エネルギーを利用した発電装置に関する研究を行う。流れ場中の円柱等が流体の粘性や擾乱により流れにより振動する特性と、コイル中の磁力線が変化すると電圧が生じるファラデーの電磁誘導の法則を組み合わせた、流体振動式発電装置についての試算を行った。その結果、磁性体振動子とコイルを使用することで流れ場での発電が可能であることがわかった。また、水中航走体の航走中の前進方向の微振動(数Hz)であっても発電が可能であることを確認した。 流れ場と平行に前後振動することで発電させる試験を行った。試験装置の制約により流れ場を0.8ノット近傍で周期的に振動させることで相対的な機体振動を模擬した。実験に使用した供試材を表2に示す。また、コイル仕様はエナメル線φ0.5mm、巻き数2000回転、コイル直径φ35mm、コイル長35mmである。図4にネオジム磁石を使用した場合の、図5にサマリウムコバルト磁石を使用した場合の誘導起電力の時系列を示す。それぞれの有義値はネオジム250mVolt、サマコバ158mVoltであった。
|
Research Products
(2 results)