2007 Fiscal Year Annual Research Report
高時間分解能リチウムビーム放射分光計測を用いた周辺輸送現象の解明
Project/Area Number |
19760603
|
Research Institution | Japan Atomic Energy Agency |
Principal Investigator |
小島 有志 Japan Atomic Energy Agency, 核融合研究開発部門, 博士研究員 (50446449)
|
Keywords | Liビームプローブ / トカマク / 周辺プラズマ / 揺動計測 |
Research Abstract |
本研究は、トカマクプラズマ周辺部の構造形成を明らかにすることを目的として、現在開発中であるリチウムビームプローブ計測法を揺動計測に発展させ、周辺輸送障壁近傍での輸送現象の周辺電流分布(磁気シア)との関連性を検討するものである。 今年度はリチウムビームプローブを揺動計測に適用するために時間分解能の向上を目指し、ビーム電流の増大、安定なビーム制御を可能とする装置及び手法の開発を行った。まず、ビーム電流を増加した際に問題となる空間電荷を考慮した軌道計算を用いてビーム軌道及び電極形状・配置等の最適化を実施し、結果をPlasma and Fusion Research誌に投稿・掲載された。また、ビーム制御手法として十字型のワイヤープローブを製作してビームの位置検出を行い、制御システムの構築を行い、テストスタンドでの実験を行った。その結果、10mAのリチウムイオンビームを50秒間引き出す事に成功し、またJT-60に設置した際にビームの発光を観測する位置となるリチウムビームイオン銃から6.5m先での等価電流が3mA得られ、揺動計測が可能となる性能が得られた。その成果をプラズマ・核融合学会第24回年会で発表し、Review of Scientific Instruments誌に投稿した。 開発したリチウムビームプローブシステムをJT-60に移設し、まずは1.5mAの低ビーム電流でのプラズマ入射を行い、ビームの発光を観測し、初期データを得た。またワイヤープローブによる位置検出とビーム輻方向の発光分布から安定したビーム制御ができていることを確認した。
|