2008 Fiscal Year Annual Research Report
医療用ピンポイントX線の実現に向けたレーザープラズマビーム源の高度化
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19760608
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
山崎 淳 The University of Tokyo, 大学院・工学系研究科, 助教 (10436537)
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Keywords | レーザー航跡場加速 / プリプラズマ / 外部磁場印加 |
Research Abstract |
本研究では医療用ピンポイントX線源の実現に向け、レーザープラズマカソードの高度化を行っている。レーザープラズマカソードとはレーザー航跡場加速という従来型加速器とは異なる新しい加速方式を用いた電子ビーム源である。レーザー航跡場加速では、ガスターゲットに超短パルスレーザーを入射し、レーザーパルスの前部でガスターゲットをプラズマ化すると同時に、光速程度の位相速度をもつプラズマの疎密波を励起する。この様にレーザーパルスによって生じたプラズマの疎密波はレーザー航跡場と呼ばれ、このレーザー航跡場によって電子を加速する方式をレーザー航跡場加速と呼んでいる。現在では、従来型加速管の1000倍にも達する100GV/mの加速勾配が実験的に実証されている。このレーザー航跡場によって加速されるべき種電子をガスターゲットの内部で生じるプラズマ電子から供給する方式はレーザー航跡場加速の中でも特にレーザープラズマカソードと呼ばれている。 これまでに、外部磁場をガスターゲットに印加することにより、プリプラズマ形状を制御する事はレーザープラズマカソードから発生する電子ビームの性質に強く影響する事が確認されている。これは、電子発生時のプラズマ計測の結果及び、シミュレーションの結果から、レーザーのプリパルスによって生じるプリプラズマ形状が外部磁場によって制御されている為であると考えられる。そこで、磁場強度及びレーザープリパルスレベルの変化による発生電子ビームの特性依存性を調べる実験を行った。その結果、1Tの外部磁場をガスターゲットに印加する実験を行う際、意図的にレーザーの圧縮用グレーティングへの入射角をずらし、レーザーのプリパルスレベルを変化させる事により、準単色電子ビームの発生が確認された。
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Research Products
(2 results)