2007 Fiscal Year Annual Research Report
ゲノム中に大量に散在するレトロトランスポゾン配列のゲノム機能における役割
Project/Area Number |
19770002
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Research Institution | National Institute of Genetics |
Principal Investigator |
一柳 健司 National Institute of Genetics, 総合遺伝研究系, 助教 (70401560)
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Keywords | レトロトランスポゾン / SINE / DNA結合蛋白質 / ゲノム機能 / one-hybridスクリーニング / 転移 |
Research Abstract |
本研究は哺乳類全般に存在するレトロトランスポゾンMIRの高度保存配列に結合する蛋白質を同定し、キャラクタリゼーションを行うことで、これらの散在配列の機能を同定する目的で進めている。初年度にあたる19年度は、まずはじめにHeLa細胞の核抽出液中を作製し、この中にMIR高度保存領域のコンセンサス配列に特異的に結合する何かが存在することを確認した。次に、HeLa細胞cDNAライブラリーを作製し、酵母菌one-hybrid systemを用いてMIR結合蛋白質のスクリーニングを行った。およそ4x10^5クローンをスクリーニングした結果、約50の候補クローンを得た。現在、これらのクローンを解析しているところである。当初、酵母菌one-hybridスクリーニングにおいて、一般に使われる選択条件ではレポーター遺伝子(HIS3)が常に発現してしまい、選択をかけることができなかったので、レポーター遺伝子の上流に挿入するターゲット配列のコピー数やHIS3阻害剤(3-アミノ-1H-1,2,4-トリアゾール)の濃度など、選択条件を至適化してスクリーニングを行った。また、これと同時に大腸菌thyAレポーター遺伝子を用いた、大腸菌内での蛋白質-DNA結合スクリーニングシステムの開発を進めた。蛋白質-DNA結合のON/OFFによってレポーター遺伝子のOFF/ON転換を確認していおり、スクリーニングシステムとして十分に機能する可能性があると考えられるが、選択の仕方など、まだ一部に改良を必要とする。
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