2007 Fiscal Year Annual Research Report
C4植物に特化したCP12Lを介した光量依存的カルビン回路活性調節機構の解析
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19770034
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
古本 強 Hiroshima University, 大学院・理学研究科, 准教授 (30313208)
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Keywords | 複合体形成 / カルビンベンソン回路 / 酸化還元 / NADP / C4光合成 |
Research Abstract |
本年は、我々が独自に見出した、新規C4葉緑体内複合体形成因子であるCP12Lの生化学的機能を明らかにするために、以下の実験を行った。 (1)、代謝上の位置を同定する試みとして、どういった複合体をどういった条件において形成しうるのかをin vitro複合体再構成実験によって調査した。まず、大腸菌内で発現させた組換え体タンパク質をカラム内に固定化し、植物タンパク質粗抽出液と混合することで複合体形成を促した。非特異的に結合したタンパク質を十分に洗浄することで取り除き、結合したタンパク質のみをSDS-PAGEによって分離し解析した。この結果、従来のNAD存在下でのホスホリブロキナーゼとグリセロアルデヒド3-リン酸デヒドロゲナーゼの複合体形成とは異なり、NADP存在下において複合体が形成されることを見出した。複合体の構成タンパク質は従来のものと同じであるが、複合体形成のためのコファクターが異なることを示している。 (2)また、フラベリア葉の抽出物中にこの複合体が存在するかどうかを、免疫沈降法にて確認した。明期の葉を一時間暗処理し、そこからタンパク質を抽出した。このタンパク質素抽出液において複合体をCP12L精製抗体により免疫沈降させ、沈降物をSDS-PAGEにより分離後、PRK抗体および、GAPDH抗体を用いて検出した。また、銀染色法により免疫沈降産物を可視化させ、複合体系性が主としてこれらのタンパク質によることを証明した。C4植物においてこの複合体形成が機能していることを示している。
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Research Products
(4 results)