2007 Fiscal Year Annual Research Report
mekk1変異体の矮性致死形質を抑制する遺伝子の同定
Project/Area Number |
19770045
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Research Institution | The Institute of Physical and Chemical Research |
Principal Investigator |
市村 和也 The Institute of Physical and Chemical Research, 植物免疫研究チーム, 研究員 (70321726)
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Keywords | 植物免疫 / MAPキナーゼカスケード / プロテインキナーゼ / 細胞内情報伝達 |
Research Abstract |
MAPキナーゼカスケードは真核生物において普遍的に存在し、様々な受容体からの情報を細胞内へ伝達するモジュールとして機能している。病原体認識はパターン認識レセプターやR(抵抗性)タンパク質によって行われる。その情報は数分以内にMAPキナーゼカスケードへ伝達されるが、どのような仕組みが存在するのか、その部分をMAPキナーゼカスケードという切り口から明らかにするのが、本研究の目的である。 助成期間中の目的はmekk1の矮性致死形質を抑制する変異体を単離、原因遺伝子を同定することである。しかしながら、mekk1の矮性致死形質は非常に強く、ホモ系統の維持は不可能である。この問題を回避するため、申請者はMEKK1制御ドメインの過剰発現と、ステロイドホルモン発現誘導ベクターを組み合わせることにした。 エストラジオール誘導ベクターにMEKK1制御ドメインを挿入した形質転換シロイヌナズナはすでに作製されており、EMS変異M2系統の種子25万粒はすでにスクリーニングが終わり、約60個体のサプレッサー変異体の候補を取得している。本年度はこれらのうち擬陽性や既存の変異体を除外するため2次スクリーニングを行い、矮性致死形質抑制の再現性とエストラジオールによるMEKK1制御ドメインの発現誘導をチェックした。この段階で、再現性が得られない系統やMEKK1制御ドメインの誘導が起こらない系統は除外された。さらに遺伝的解析からmekk1表現型を抑制することが明らかなRAR1とSGTlb遺伝子の配列をチェックし、これらの遺伝子に変異が無いこともチェックした。これらの2次スクリーニングにより、最終的に抑制変異体は9系統に絞り込まれた。これらについて、総当たり的な掛け合わせによる相補テストを行った結果、2つの相補群に分かれた。それぞれの相補群から数個体を選び、ポジショナルクローニングのためのマッピングの準備を始めた。
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Research Products
(3 results)