2007 Fiscal Year Annual Research Report
ユビキチン化修飾によるペルオキシソーム形成機構の制御
Project/Area Number |
19770087
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
奥本 寛治 Kyushu University, 理学研究所, 助教 (20363319)
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Keywords | ペルオキシソーム |
Research Abstract |
これまでに同定された哺乳相物ペルオキシソーム形成過程に必須な因子(ペルオキシン)14種の中で、その10種はペルオキシソームマトリクスタンパク質輸送に関与しており、C末にRINGラィンガーを持つ3種の真在性ペルオキシソーム膜局在タンパク質Pex2p,Pex10p,Pex12p(RINGペルオキシンと呼称)もそれらに含まれる。研究代表者は、in vitroにおいてRINGペルオキシンがUb化酵素(E3) 活性を有することを示している。本年度は、RINGペルオキシンのUb化標的基質と考えられる、ペルオキシソームマトリクスタンパク質輸送の中心的役割を担うPex5p(PTS1レセプター)を用いてin vitro、in vivo両方の実験を行い、Pex5pのUb化標的Lys残基の特定を試みた。 まず、チャイニーズハムスターPex5p分子内に存在する、Ub化の標的部位と成り得るLys残基17箇所をArg残基に逐次置換した変異型Pex5pを多数作製した。これら変異型Pex5pを基質としてin vitro Ub結合実験を行い、複数のLys残基にUb修飾がなされていることを明らかにした。また、同様のLys-Arg置換型Pex5p変異体を動物培養細胞に発現させ、in vivoにおけるPex5pのUb化標的部位も検索している。 また、所属研究室が所有する多数のペルオキシソーム欠損性CHO変異細胞を用いて、内在性Pex5pのUb化の検出を試みている。in vivoにおいて、一過性発現させたPex5pのUb化は容易に検出できるが、内在性Pex5pのUb化検出は非常に困難で、現在条件検討を行っている。
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