2008 Fiscal Year Annual Research Report
光受容体ロドプシンを用いたG蛋白質共役型受容体の多量体形成の機能的意義
Project/Area Number |
19770130
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
山下 高廣 Kyoto University, 大学院・理学研究科, 助教 (50378535)
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Keywords | ロドプシン / G蛋白質共役型受容体 / 多量体化 / 蛋白質構造変化 |
Research Abstract |
G蛋白質共役型受容体(GPCR)は、そのアミノ酸配列からいくつかのグループに分類できる。そこで本研究では、GPCRファミリー1のロドプシンとファミリー3の代謝型グルタミン酸受容体(mGluR)を用いて、その刺激受容後の構造変化を二量体化との関連について解析を行うことを目的とし、両受容体の種々の変異体を作製し解析した。 1. ロドプシン二量体において、一方の分子を光刺激し構造変化させ、それが残りの分子へと伝搬されG蛋白質を活性化するか検討した。ロドプシン(500nmに吸収極大)に少数の変異を施し吸収極大を約450nmに長波長シフトさせた変異体A及び約520nmにフトさせた変異体Bを作製し、共発現させた。この膜試料においてヘテロ二量体を形成していることを免疫沈降法により確認した。そして、長波長側の光を照射することにより、変異体Bのみを光刺激したが、変異体Bに由来する活性はほとんど認められなかった。この結果は、ロドプシン二量体において、構造変化の伝搬はほとんど起こっていないと考えられた。 2. これまでにmGluRにおいて、変異を施すことにより刺激非依存的にG蛋白質を活性化する構成的活性化変異(CAM)部位をいくつか見いだしている。これらCAM部位は活性化に伴う構造変化にとってキーになる領域であると考えられる。これらを組み合わせた二重変異体の解析を行った結果から、これらのうちの2つの残基の相互作用が活性状態形成にとって重要な役割を果たすと考えられた。さらに、これらCAMの共発現からヘテロ二量体を形成させ解析したところ、上記の2残基の相互作用は二量体の1分子内で形成されている可能性が高いことがわかった。
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Research Products
(5 results)