2008 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
19770156
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
八代田 英樹 The University of Tokyo, 大学院・薬学系研究科, 准教授 (20311425)
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Keywords | プロテアソーム / シャペロン / 出芽酵母 |
Research Abstract |
26Sプロテアソームはユビキチン化された蛋白質を分解することで細胞内において選択的な蛋白質分解を担うプロテアーゼとして機能している。26Sプロテアソームはプロテアーゼとしては珍しく、巨大な複合体であり調節因子19S複合体とタンパク質分解の活性中心を持つ20Sプロテアソームからなっている。20Sプロテアソームはそれぞれ7種のαサブユニット、βサブユニットから形成されるαリングとβリングがαββαの順に4段重なって形成されている。しかし、このように巨大かつ複雑な複合体がどの程度、自立的に形成されるのか、どのような介添え分子が必要なのかなど詳細なメカニズムはほとんどわかっていない。 申請者は形成途中の20Sプロテアソームと結合する出芽酵母Dmp1/Dmp2複合体を単離同定し、Dmp1/Dmp2がインビトロでα5サブユニットと直接結合すること、dmp1破壊株ではα4サブユニットが含まれていない異常なαリング様構造体が蓄積すること、さらにDmp1/Dmp2とDmp1/Dmp2-α5複合体のX線による結晶構造解析を行い、その結果、Dmp1/Dmp2はαリングの中心部に近いところに結合しαリングの形成を助けていることを明らかにしてきた。平成20年度においては、定量的な質量分析解析によってdmpl破壊株においてα4が欠けている異常な構造体には代わりにα2が2コピー含まれていること、またin vitroの系を用いてDmp1/Dmp2にはα4の凝集を防ぎαリングへの取り込みを促進する働きがあることを明らかにした。また、動物細胞でのβサブユニットのプロテアソームへ組み込み順序の解析に貢献した。
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Research Products
(8 results)