2007 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
19770159
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Research Institution | Gunma University |
Principal Investigator |
鳥居 征司 Gunma University, 生体調節研究所, 助教 (40312904)
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Keywords | 分泌顆粒 / 開口放出 / インスリン / 細胞膜 |
Research Abstract |
内分泌細胞においてペプチドホルモンは、分泌顆粒に貯留・蓄積され、細胞外からの刺激に応答して分泌される。この分泌顆粒の開口放出機構には、特異的な制御蛋白質が機能することが考えられ、これまでに代表者は、膵β細胞のインスリン顆粒を中心に研究を進めてきた。しかし開口放出以外の分泌顆粒の動態は、分子レベルの解析が遅れている。本研究では、分泌顆粒に局在する特異的な分子(蛋白質)の分子生物学的・細胞生物学的解析を通じて、開口放出後のリサイクリング機構を明らかにする。また同時に、分子機序が明らかになっていないホルモンの分解機構の解析を新たに進めていく。 まず分泌顆粒局在膜蛋白質フォグリンの顆粒内ドメインに対する抗体を作製した。内分泌細胞の細胞表面に現れたフォグリン蛋白質を特異抗体を用いてトラップし、細胞内への取込み実験を行ったところ、抗体がフォグリンの発現依存的に取り込まれ、分泌顆粒にリサイクリングすることを確認した。このリサイクリング経路を時間経過を追って観察し、関連するオルガネラや輸送分子を特定した(論文投稿準備中)。 分泌顆粒の分解を捉えるアッセイ法を確立するために、種々のアッセイ法を検討した。まずラジオアイソトープ(H3-Leucine)によるホルモン分解率の測定や、免疫電顕法によるクリノファジーの検定を行ったのち、新しくリソソーム酵素の挙動変化を捉える手法を開発し、従来の方法と同様あるいは高効率で、なおかつ非常に簡便な方法になることを確認した。これを現在も改良を進めている。
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