2008 Fiscal Year Annual Research Report
大腸菌人工染色体を用いた赤血球分化鍵因子GATA-1遺伝子の制御機構の解明
Project/Area Number |
19770187
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
森口 尚 Tohoku University, 大学院・医学系研究科, 講師 (10447253)
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Keywords | GATA-1ノックダウンマウス / ChIP on Chip解析 / エストロゲン受容体合型GATA-1 / GATA-1BAC / レトロウイルスベクター / 転写因子複合体 / トランスジェニックマウス |
Research Abstract |
本年度は以下の実験を実施した 1. 我々が独自に確立した赤血球分化誘導系を用い、昨年度chIP on chip解析により同定したGATA1標的遺伝子に対するGATA1転写因子の結合速度の違いを明らかにした。この結果は、GATA1標的遺伝子座上の各GATA1結合部位の生理的意義の差異は、その結合部位に対するGATA1転写因子結合のタイミングにより制御されていることを示す(投稿準備中)。 2. この赤血球分化誘導系を用い、ヒトGATA1変異白血病症例に見いだされた変異型GATA1の機能解析を行った。 3. ヒトGATA1BACトランスジェニックマウスを作成し、GATA1変異マウスの胎児致死性をレスキューし、赤血球造血を完全に回復することに成功した。さらに、巨核芽球造血の回復を詳細に検討中である。このヒトGATA-1BACを用いて、ヒト血液疾患に見いだされたGATA1変異をもつトランスジェニックマウスの作成を開始した。 4. Gata1遺伝子の複数の制御領域の機能を染色体上の制御領域欠失マウスを用いて明らかにした(投稿準備中)。 5. GATA1BACトランスジェニックマウスを用いた解析から、GATA1遺伝子の制御領域であるG1HEの機能は、プロモーターからの距離に依存することを見いだした。さらに、制御領域のプロモーターへの近接化により、制御領域上に転写因子複合体がより効率よく形成されることを見いだした。
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Research Products
(8 results)