2007 Fiscal Year Annual Research Report
生殖細胞との共培養がインプリント遺伝子の刷り込みに及ぼす影響
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19770188
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Research Institution | Gunma University |
Principal Investigator |
堀居 拓郎 Gunma University, 生体調節研究所, 助教 (00361387)
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Keywords | インプリンティング / 刷り込み / 始原生殖細胞 / ES細胞 / EG細胞 / 生殖原基 |
Research Abstract |
本研究では、遺伝子修飾レベルでの性はいつの時期の環境が決定するのか調べることを目的とする。また、体外において刷り込みパターンを制御することができれば、新たな展開が広がる。現在、体外で幹細胞に刷り込みの消去、構築を行わせる報告はされていない。しかし、例えば、始原生殖細胞に性質の近いEG細胞(生殖幹細胞)やES細胞(胚性幹細胞)などの培養細胞を生殖巣と共培養することで、生殖細胞の刷り込みパターンを獲得させることができるかもしれない。また、ゲノムの修飾が環境に影響を受ければ、それらの幹細胞から配偶子を体外で分化誘導できるかもしれない。 今年度は、まず始めに始原生殖細胞の性質に比較的近いEG細胞を樹立し、さらにその細胞を生きた状態で可視化するためにEGFPを発現する細胞株を作製した。このEG細胞をinvitroで数日間分化誘導を行い、胚様体(embryoid body)の作製を行った。この胚様体をトリプシン処理により単一細胞にした後、始原生殖細胞マーカーであるSSEA-1陽性細胞を精製し、予め準備した胎児の生殖原基とアグリゲーションさせて共培養を行った。驚くことに、EG細胞は生殖原基に取り込まれて行き、あたかも周囲の環境に合わせて分化が進んでいるように見られた。一方、たまたま取り込まれなかったEG細胞は新たに胚様体様の細胞塊を形成し、秩序だった分化誘導は行われてなかった。 次年度は、この中に存在する始原生殖細胞に分化したEG細胞のメチル化がどのように変化しているのか調べる予定である。
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Research Products
(1 results)