2007 Fiscal Year Annual Research Report
新規神経ガイダンス分子Draxin受容体の同定とその機能解析
Project/Area Number |
19770196
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Research Institution | Kumamoto University |
Principal Investigator |
新明 洋平 Kumamoto University, 大学院・医学薬学研究部, 助教 (00418831)
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Keywords | 脊髓交連神経 / Draxin / ガイダンス分子 / 受容体 / ニワトリ |
Research Abstract |
我々は、ニワトリ胚やマウス胚の脳から脊髄にいたる中枢神経系の背側に発現し、既知のガイダンス分子とは全くホモロジーの無い反撥性の新規神経ガイダンス分子を見出し、Draxin (Dorsal repulsive axon guidance protein)と命名した。 ニワトリを用いた研究からDraxinが脊髄交連神経細胞の軸索に対して反発活性をもつが明らかになっているが、その受容体は未だ同定されていない。本研究では、レトロウイルスを用いたcDNAライブラリーの発現スクリーニングによりDraxin受容体の同定を試みる。これまでに、以下に示す実験を行った。 1Draxin蛋白質のビオチン化とその活性検定 精製Draxin蛋白質のビオチン化をECL protein Biotinylation Module (GEヘルスケア)を用いて行った。さらに、このタンパク質が神経軸索成長の阻害活性を保持する事を確認した。 2ビオチン化Draxin蛋白質を用いたbinding assay ニワトリ、マウスの脳組織におけるビオチン化Draxin蛋白質の結合性を蛍光標識したストレプトアビジンを用いて調べた。その結果、両組織において特異的なシグナルが観察された事から、このシグナルはビオチン化Draxin蛋白質のその受容体を介した結合によるものであると考えられた。この実験条件(Draxin蛋白質の添加量やインキュベーション時間など)をライブラリーのスクリーニングに用いた。 3cDNAライブラリーの発現スクリーニング) E3-4ニワトリ胚脳と脊髄からmRNAを回収し、レトロウイルスベクターを用いてcDNAライブラリーを作製した。このcDNAライブラリーを発現するBaF3細胞からビオチン化Draxin蛋白質が結合する細胞をI-MagnetとFACSにより同定する。現在、このスクリーニングを行っている。
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Research Products
(4 results)