2007 Fiscal Year Annual Research Report
イネの環境シグナルの受容と相転移メカニズムの分子学的解析と育種への応用
Project/Area Number |
19780001
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Research Institution | Iwate University |
Principal Investigator |
横井 修司 Iwate University, 農学部, 准教授 (80346311)
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Keywords | 育種学 / 遺伝子 / シグナル伝達 / 植物 / ストレス |
Research Abstract |
本年度は、日本晴を背景に持つ遅咲き変異体の解析を中心に研究を行った。 日本晴野生型と遅咲き変異体を自然日長下、長日条件下(14時間明期・10時間暗期)、短日条件下(10時間明期・14時間暗期)の3つの条件下で生育させ、開花までの日数を調査した。その結果、野生型では長日条件下で100日前後、短日条件下では60日前後で開花するのに対して、遅咲き変異体では長日条件下、短日条件下の両条件下で230日以上経過しても開花する事はなかった。しかし、自然日長下では150日程度で開花が認められた。この事から、遅咲き変異体は14時間以上の暗期が必要である事が明らかになった。また、遅咲き変異体では、これら3つの条件下での開花関連遺伝子の発現解析からHd3aの発現がすべての条件に置いて認められなかった事から、Hd3a自体に変異がある、あるいはその調節機構に変異がある可能性が認められた。野生型と変異体の間の葉の展開速度に差異は認められない事から、この変異体は新規な変異体である可能性が考えられた。
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