2007 Fiscal Year Annual Research Report
イネ出穂期促進遺伝子ファミリーによる栄養生長期形態制御の解析
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19780003
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Research Institution | Nara Institute of Science and Technology |
Principal Investigator |
辻 寛之 Nara Institute of Science and Technology, バイオサイエンス研究科, 助教 (40437512)
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Keywords | イネ / フロリゲン |
Research Abstract |
フロリゲンは植物の開花を調節する基本分子として約70年前に提唱されたが、長くその実体は不明であった。2007年にその実体がイネHd3aタンパク質であることが明らかとなった。すなわちHd3aタンパク質はイネの出穂促進条件である短日条件下で葉身の維管束において合成され、維管束を経由して茎頂まで移動し茎頂分裂組織の相転換を促す。本研究では、Hd3a-GFP融合遺伝子を維管束で発現させたイネは、極早生に加えて分げつの増加、半矮性、穂の分枝の減少など様々な形態異常を示すことを見いだした。分げつの増加はHd3aプロモーター、rolCプロモーター及びRPP16プロモーターの3種の維管束特異的なプロモータによりHd3a-GFPを発現させたイネ全てにおいて観察された。詳細な形態観察の結果から、分げつの増加はHd3aタンパク質が腋芽メリステムの伸長生長を促すことによることが分かった。またこれらの形質転換イネにおいてHd3a-GFPタンパク質の局在を観察し、葉の維管束において発現させたHd3a-GFPタンパク質が腋芽メリステムへ移動することを示唆する結果も得た。
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