2007 Fiscal Year Annual Research Report
二次的自然を活かした自立的な地方都市圏確立プログラムの開発
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19780027
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Research Institution | Nagasaki University |
Principal Investigator |
渡辺 貴史 Nagasaki University, 環境科学部, 准教授 (50435468)
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Keywords | 環境政策 / 国土保全 / 環境保全機能 / 二次的自然 / 地方都市圏 |
Research Abstract |
本年度は,二次的自然の評価手法の開発についてはデータの整備と評価手法の設計を,二次的自然の管理政策の現状については先進的な政策をおこなう関係主体への文献調査とヒアリングを実施した. 具体的には,評価手法の開発に関わるデータ整備を,バイオマス利活用,観光レクリエーション機能を対象におこなった,バイオマス利用の評価は,評価の要素を大きくバイオマスの発生と利用に分け,それぞれに関連するデータ(自然環境保全基礎調査,国土数値情報)を収集した.観光レクリエーション機能の評価については,二次的自然と二次的自然周辺の観光資源(例:神社仏閣,史蹟など)及び施設(例:博物館,美術館など)のデータを整備した.二次的自然についてはバイオマス利用の評価において作成したデータを活用し,観光資源及び施設については住宅地図等と現地調査をもとに独自のデータを作成した. 上記のデータを活用した評価手法の設計に向けて,バイオマス利活用,観光レクリエーション機能の評価手法に関連する既存研究の収集・整理をおこない,独創的かつ有用な評価手法を検討した.バイオマス利活用の評価手法の検討に際しては,既存研究の整理とともに実際に稼働しているバイオマスの利活用システムの事例を収集・整理し,評価手法の大枠の検討に活用した. 二次的自然の管理政策の現状については,ため池の保全について先進的な政策をおこなっている兵庫県東播磨地域の自治体,地域住民,自然保護団体に対して,政策の成立経緯,運用上の問題点などについてヒアリングをおこなった.これらのヒアリングの結果から,財産区制度がため池の売却によって入手した売却金を管理し,これらの一部をその他のため池の管理に用いていることが明らかとなった. ため池の保全政策とともに都市農地の保全政策の現状について,ヒアリング・文献調査をおこない,先進的な政策の現状と改善すべき点を明らかにした.
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Research Products
(1 results)