2007 Fiscal Year Annual Research Report
オオムギ縞萎縮ウイルスの病原性決定ウイルス因子の解明と抵抗性品種選抜法の迅速化
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19780033
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Research Institution | Utsunomiya University |
Principal Investigator |
西川 尚志 Utsunomiya University, バイオサイエンス教育研究センター, 助教 (60361614)
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Keywords | BaYMV / ビール麦 / VPg |
Research Abstract |
オオムギ縞萎縮ウイルス(Barley yellow mosaic virus, BaYMV)は2種類の1本鎖RNA (RNA1,RNA2)をゲノムとして持つRNAウイルスで、大麦(ビール麦)に感染して収量と品質に甚大な影響を及ぼしている。BaYMVは病原性の違いから現在4つの系統に分類されているが、変異や組換えなどにより新たなウイルスが出現する可能性があり、その対策も大きな課題となっている。 そこで本研究では、1つ目の課題として「病原性決定因子の探索と簡易診断法の確立」を目指し、BaYMV各系統の塩基配列を決定し、迅速で簡易な系統識別法の確立に関する研究を行った。まず、ビール麦の各品種の感染植物より全RNAを抽出し、cDNAを合成した。さらに、5'RACE法およびデータベースに登録されている他のBaYMVのゲノム情報よりPCR用プライマーを設計し、クローニングした。その後それらをシークエンスすることでゲノムの全塩基配列を決定した。このことから、本研究により日本で発生する4系統全ての全塩基配列が決定されたことになり、系統間の比較解析が可能となった。これらの成果をまとめたものは現在海外の雑誌に投稿中である。また、病徴決定因子と考えられるVPg遺伝子の塩基配列を元にした系統識別法の開発にも成功したため、学会において口頭発表を予定している。 2つ目の課題として「抵抗性遺伝子検出用DNAマーカーの構築」を目指した研究を行っている。現在、ビール麦の各品種の感染植物よりウイルス抵抗性遺伝子のクローニングとシークエンスを進めており、平成20年度中には抵抗性遺伝子検出用DNAマーカーが構築できるものと期待している。
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Research Products
(1 results)