2007 Fiscal Year Annual Research Report
リステリア菌感染の高感度検出レポーターシステムを用いた新規防御因子の探索
Project/Area Number |
19780069
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
後藤 彰 Tohoku University, 大学院・薬学研究科, 産学官連携研究員 (70419000)
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Keywords | 細胞内寄生細菌 / 自然免疫 / ショウジョウバエ / RNAi |
Research Abstract |
本研究は、細胞内寄生細菌であるリステリア菌(Listeria monocytogenes:以下Lmと略す)の感染を高感度に検出することができるレポーターシステムを構築すること、さらにこのレポーターシステムを利用して、Lm感染に関わる新規防御因子の同定を目的とする。ペプチドグリカン認識タンパク質の一つであるPGRP(peptidoglycan regognition protein)-LEは、グラム陰性菌の感染防御に関わるImd経路の活性化あるいはproPO経路の活性化などにも関与する多機能性分子であり、当研究室(研究代表者:倉田祥一朗)において、最初に同定された。さらに近年、このPGRP-LEは、細胞内寄生細菌(Lm菌を含む)の認識分子としての機能を担う可能性があることも報告された(Kaneko T. et al,Nat Immuno1,7,715-723,2006)。平成19年度は、このPGRP-LEを介したLm感染に対する新規防御因子を同定するために、ショウジョウバエ胚血球由来Schneider S2細胞(以下S2細胞)を用いた遺伝子網羅的なDNAマイクロアレイ解析を行った。PGRP-LEを恒常的に発現するYFP-LE-S2細胞および発現しないS2細胞、さらに野性型Lm(宿主の細胞質へ侵入できる)およびListeriolysin 0欠損型Lm(宿主の細胞質へ侵入できない)を用いた様々な組み合わせでサンプルを調整し、DNAマイクロアレイ解析を行った。そして、PGRP-LE依存的かつ野性型Lm菌の感染特異的に発現上昇する新規遺伝子群を抽出し、これらの標的遺伝子について詳細な発現解析を行った。
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Research Products
(1 results)