2007 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
19780077
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Research Institution | The University of Tokushima |
Principal Investigator |
湯浅 恵造 The University of Tokushima, 大学院・ソシオテクノサイエンス, 助教 (70363132)
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Keywords | シグナル伝達 / cGMP / cGMP依存性プロテインキナーゼ / 軟骨分化 / 破骨細胞 / 骨芽細胞 |
Research Abstract |
骨形成および骨代謝にcGMPが重要な役割を果たしていることが知られている。本研究では, cGMP結合タンパク質であるcGKllおよびcGKlの情報伝達系の解明を試み,以下の成果を得た。 1.酵母two-hybrid法によって,cGKllと特異的に相互作用するタンパク質として小胞輸送制御因子Rab11を同定した。cGKlllは通常細胞膜に局在するが, Rab11と共発現させると膜から中心小体に移行し, Rab11と共局在した。この細胞をcGMPにより処理すると, cGKlllはRab11とともに細胞膜へと移行することが明らかとなった。cGKllの候補基質であるCFTRやTRPV5/6は, cGKlllによるリン酸化によって機能調節を受ける一方, Rabllと相互作用し細胞膜に輸送されることにより機能していることが報告されている。今回得られた結果と考え合わせると,cGKllはCFTRやTRPV5/6の直接的なリン酸化による機能調節だけではな<, Rab11の機能調節を介して基質タンパク質の機能を調節していることが推測された(論文投稿中)。 2.破骨細胞分化モデルであるRAW264細胞を用いて,破骨細胞分化におけるcGMPの生理機能について検討した結果,cGMPによって分化が抑制されることが明らかとなった。しかし,この細胞ではcGKは発現しておらず, cGMPは他のcGMP結合タンパク質であるサイクリックヌクレオチド分解酵素(PDE2)の活性化を介して破骨細胞分化を抑制していることが考えられた。一方,骨芽細胞ではcGKlの発現は高く,また,cGMPによって破骨細胞分化に必須なRANKLの遺伝子発現が調節されることを明らかにした。現在,骨芽細胞におけるcGKlの機能について解析中である。 3.cGKl結合タンパク質としてRas/Raf/MAPキナーゼカスケードに関わるタンパク質を同定した。これまでにcGMPシグナルがFGF刺激によって活性化されたRaf/MAPキナーゼカスケードを阻害するごとを明らかにしており,現在,その抑制効果とcGKl結合タンパク質との関連性を解析中である。
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