2008 Fiscal Year Annual Research Report
新規サイトカインシグナル抑制機構の解明と細胞膜透過性癌抑制タンパク質の開発
Project/Area Number |
19780078
|
Research Institution | Nihon University |
Principal Investigator |
舛廣 善和 Nihon University, 大学院・総合科学研究科, 講師 (00336083)
|
Keywords | SOCS / サイカインシグナル / DP-1 / 細胞周期 / 癌抑制 / RARα / JAK / 白血病 |
Research Abstract |
1. 細胞膜透過性タグ融合SOCSおよび癌抑制タンパク質発現系の確立 細胞膜透過性タグ融合SOCSファミリーとRARαタンパク質の発現系確立を試みた。SOCS2, 3とRARαについては完全精製し、リフォールディング系の確立も行なった。産生タンパク質は、細胞内導入を確認後、実際に細胞内で機能するかの確認を各種アッセイ系により行った。この結果、細胞膜透過性SOCS2は成長ホルモンレセプターと相互作用し、細胞増殖抑制が可能であることが判明した。細胞膜透過性SOCS3はJAK-STATシグナル伝達系を抑制可能であることが判明した。細胞膜透過性RARαはPML/mR融合遺伝子を持つ白血病患者由来の白血病細胞を顆粒球(好中球)へ分化可能であることが判明した。今後これらは癌抑制剤、過剰成長阻害剤、抗アレルギー剤への応用が期待される。以上の結果は、SOCS2は日本農芸化学会で報告した。また、RARαは特許出願し、日本農芸化学会で報告した。 2. 新規SOCS3, 7相互作用因子の検索 SOCS3相互作用因子をMALDI-TOF-MSにて解析し、SOCS7相互作用因子を酵母Two-hybridスクリーニングで検索した。現在、これらの詳細な機構を解明中である。 3. SOCS3とDP-1の相互作用の解析 SOCS3とDP-1との相互作用について詳細に解析した。SOCS3欠失変異体を用いた免疫沈降法にて相互作用領域を決定した。JAK-STAT系およびE2F/DP-1におけるSOCS3とDP-1相互作用の影響を解析した。以上の結果はJBC誌に報告した。 4. DP-1アイソフォームの分解機構の解明 本研究室で発見したDP-1アイソフォームDP-1αβの分解様式をウエスタンブロットにより解析した。この結果、DP-1内の分解促進と抑制領域を発見した。これらの結果は、日本分子生物学会、日本農芸化学会で報告した。
|
Research Products
(11 results)