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2008 Fiscal Year Annual Research Report

遺伝子改変マウスを用いた細胞内プロテアーゼ・カルパイン系の解析

Research Project

Project/Area Number 19780080
Research InstitutionThe Institute of Physical and Chemical Research

Principal Investigator

高野 二郎  The Institute of Physical and Chemical Research, 神経蛋白制御研究チーム, 研究員 (60415213)

Keywordsカルパイン / カルシウム / 細胞死 / カスパーゼ / ノックアウトマウス / 細胞内タンパク質分解
Research Abstract

内容 細胞内タンパク質分解系の一員である「カルパイン系」の生体内における機能解析のため、カルパイン系遺伝子多重欠損マウスを作製した。カルパイン-1欠損マウスは正常に発育し、カルパイン-2欠損マウスは受精14日後に死亡する。更にカルパイン-1と2の両欠損マウスを作製すると、このマウスは、より早期の受精11日後に死亡する。Cre-flox系によるカルパイン-2条件特異的欠損マウスを、胚組織特異的にCre遺伝子を発現するMeox2-Creトランスジェニックマウスと交配させた結果、ホモ欠損が生育する事が明らかになった。一方で、カルパインの阻害タンパク質であるガルパスタチンとカルパイン-2の両遺伝子欠損マウスは、一部生育する。
この胎生致死は胎盤で細胞死によって引き起こされ、カルパイン欠損マウスでは細胞死実行に重要な働きをするカスパーゼ-3が活性化していることが明らかになった。
意義 これまでカルパイン系の生理的な意義については不明であったが、本研究は発生におけるカルパインを明らかにした。
重要性 カルパインはアルツハイマー病や心筋梗塞時など病理的状態において細胞死を促進する因子として認められており、阻害剤の投与により病態を改善しようと言う試みが行われている。そのようなカルパインの健康体にとって悪い働きが注目されている一方で、善の働きについては明らかにされていなかった。本研究は、カルパインの生理的役割を解明し、カルパインが細胞死を抑制するという働きを発見し新たな細胞死調節メカニズムにつながるものである。

URL: 

Published: 2010-06-11   Modified: 2016-04-21  

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