2008 Fiscal Year Annual Research Report
大豆のフラボノイド代謝機構に関わる遺伝子の探索及び分子生物・細胞生物学的解析
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19780089
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Research Institution | National Agricultural Research Organization |
Principal Investigator |
戸田 恭子 National Agricultural Research Organization, 作物研究所・大豆育種研究チーム, 主任研究員 (10360447)
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Keywords | 大豆 / 低温ストレス耐性 / フラボノイド / マイクロアレイ |
Research Abstract |
大豆の主産地である北海道では、約4年に一度、開花期の低温(約15度以下)により収量や種子の品質が低下することが深刻な問題となっている。大豆には毛茸が褐色の品種と白色の品種があるが、前者の方が低温ストレスに対する耐性が高い。申請者らのグループでは、遺伝学的に耐冷性を解析し、褐毛品種の低温ストレス耐性(低温条件下での種子の高い収量性、裂皮・着色抵抗性)が、毛茸色を支配する遺伝子T自体、あるいはTに強く連鎖した遺伝子に起因することを明らかにした(Takahashi and Asanuma 1996, Takahashi 1997)。さらに、遺伝子Tはフラボノイド合成酵素のひとつであるフラボノイド3'-水酸化酵素(F3'H)をコードしており、白毛品種では遺伝子中に1塩基の欠失が起こり、タンパクの機能が失われていた(Toda et al. 2002)。そこで、本研究では、大豆におけるフラボノイド代謝と低温ストレス耐性機構との関係を明らかにするため、F3'H遺伝子等フラボノイド生合成系遺伝子に着目し、それらを分子生物学的・細胞生物学的に解析することを目的とする。マイクロアレイ解析の結果、低温条件(15℃24時間)ではF3'H等フラボノイド生合成系遺伝子の発現量がコントロール(25℃)より2倍以上増加していることが明らかとなった。今後これら遺伝子の発現機構について詳細に調べる予定である。また、今年度は低温によりフラボノイドが蓄積することを組織化学染色やFolin ciocalteau法等により明らかにした。
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Research Products
(1 results)