2008 Fiscal Year Annual Research Report
メタボリックシンドローム予防素材としてのプラズマローゲンの生理作用の解明
Project/Area Number |
19780091
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
西向 めぐみ Hokkaido University, 大学院・農学研究院, 博士研究員 (40374730)
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Keywords | プラズマローゲン / 脂肪細胞 |
Research Abstract |
本年度は、プラズマローゲン体内プール増加物質を投与したラットから血清を集め、初代内臓脂肪細胞へ添加し、その際の脂肪蓄積、アディポサイトカインの分泌を検討した。プラズマローゲン体内プール増加物質としてイノシトールを用いた。基本食に2.5%または5%のイノシトール添加した餌を摂取させ、血清を採取した。イノシトールの添加により、血中のプラズマローゲン濃度は基本食群に比べ上昇した。また、血中中性脂質濃度、肝臓中のコレステロール濃度、中性脂質濃度は減少していた。BSAの代わりにラットから採取した血清を培地に添加し、試験培地とした。前駆脂肪細胞(VAC, VA culture Kit, PrimaryCellCo., Ltd.)を24穴プレートに播種、4日後コンフルエントの状態になった内臓脂肪細胞に、ラット血清を含む試験培地を添加して培養した。48時間後、培養上清を回収し、培養細胞中の中性脂質量、培養上清中のアディポサイトカイン濃度を測定した。その結果、内臓脂肪細胞への脂肪蓄積には、イノシトール摂取群の血清添加で影響は無かった。培養上清中のアディポネクチン放出量にも差は見られなかった。培養上清中のレプチン放出量は有意差は見られなかったが、イノシトール摂取群血清添加で上昇した。前年度と今年度の結果より、体内で合成されたプラズマローゲンよりも、摂取したプラズマローゲンの方が、脂肪細胞への影響が大きいと考えられる。
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Research Products
(5 results)