2008 Fiscal Year Annual Research Report
熱帯早生樹アカシア・マンギウムの木部発現遺伝子の網羅的解析
Project/Area Number |
19780134
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
鈴木 史朗 Kyoto University, 生存基盤科学研究ユニット, 科学技術振興助教 (70437268)
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Keywords | アカシア・マンギウム / EST / トランスクリプトーム / リグニン / データベース |
Research Abstract |
アカシア・マンギウムは、東南アジアにおける主要早生樹であり、酸性や貧栄養条件の土壌でも旺盛に育つという特徴を示す。木材は、紙パルプ用を中心に、薪炭および建材用など様々な目的に利用され、今後も重要な造林樹種である。しかし、上記のような利点の半面、材質や心材腐朽、乾燥特性などの欠点や改良すべき点もあり、このような特徴を克服するための育種が必要である。本研究ではバイオテクノロジーを使った効率的な育種を行うための基盤となる発現遺伝子の網羅的解析を2年間の研究期間で行うことを計画した 平成20年度は、平成19年度に引き続き、アカシア・マンギウムの分化中木部およびシュートで発現している遺伝子の塩基配列を決定(シークエンス)する作業を行った。すなわち、昨年度調製した平均化プラスミドcDNAライブラリから約8,000クローンをランダムにピックアップし、PCRによりクローン内のアカシア・マンギウム由来の配列を増幅した。次に、増幅された配列をサンガー法によりシークエンスした。その結果、昨年度分と合わせ、全体で約11,000クローンの配列のシークエンシングを終了した。 得られた配列は、コンピュータプログラムによる解析に供し、コンティグの作成、相同遺伝子検索、および完全長率の計算を行った。さらに、インターネットを通して、これらのコンティグ配列の検索が可能な独自のデータベースを構築した。
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Research Products
(4 results)