2007 Fiscal Year Annual Research Report
魚類多型ビテロジェニン及び超低密度リポ蛋白質の受容体結合特性に関する研究
Project/Area Number |
19780143
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
平松 尚志 Hokkaido University, 大学院・水産科学研究院, 助教 (10443920)
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Keywords | ビテロジェニン / 受容体 / リポ蛋白 / 卵形成 / 魚類 |
Research Abstract |
1.ビテロジェニン(Vg)および超低密度リポ蛋白(VLDL)の精製 実験対象種(ボラ・パーチ)血清より、3つのVgサブタイプ蛋白およびVLDLを、各種クロマトグラフィーおよび超遠心法を用いて精製することに成功した。特に3種類のVgサブタイプを精製した例は、これまでに無く世界で初めての成果である。 2.VgおよびVLDLの受容体結合試験 ボラの3型Vgの精製法は、パーチの精製法と比べ煩雑であったため、受容体結合試験はパーチのVg、VLDL、および卵巣試料を用いて行った。その結果、パーチ卵巣膜抽出物にVg受容体とは異なるVLDLに特異的な受容体が存在することを示唆した。また、幾つかの体組織から細胞膜抽出物を調整し、VLDLプローブの結合性を観察した。その結果、プローブは卵巣および肝臓に強い結合性を示した。これらの結果は、鳥類では単一の受容体を介して行われると考えられてきたVLDLとVgの卵への取り込みが、魚類では各々のリガンドに特異的な複数の受容体を介することを示唆した。 3.受容体結合領域のクローニング パーチVgをコードするcDNAクローンを鋳型としてLiらにより決定された受容体結合領域をクローニングし、大腸菌発現系にて本領域をコードする組み替え蛋白(vitellogenin receptor binding peptide: VRBP)を発現した。発現したVRBPはイオン交換カラムおよびゲル濾過にて精製した。
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Research Products
(6 results)