2007 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
19780153
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Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
北野 慎一 Kanazawa University, 大学教育開放センター, 特任助教 (20434839)
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Keywords | 漁業・漁村の多面的機能 / 景観 / 類型化 / 経済評価 |
Research Abstract |
漁業・漁村の多面的機能のうち「景観機能」の類型化を行った。まず、日本学術会議の答申「地球環境・人間生活にかかわる水産業及び漁村の多面的な機能の内容及び評価」に関連する資料を収集するとともに、同調査の関係者に対するヒアリングを行い、当該分野における研究課題を整理した。次いで、当該機能を発揮している可能性のある地域をピックアップし、特に経済価値の種別による類型化に必要な要素の抽出に力点を置いた調査を行った。さらに、経済価値の分類の観点から最適な評価手法の検討を行った。 調査の結果、漁村や漁業を保全すべき美しい景観として認知するには、国民全体としての認識が成熟していない現状が明らかとなった。すなわち経済価値分類の直接利用価値としての分類は困難であることが示唆される。一方、「未来に残したい漁業・漁村の歴史・文化財景観」(水産庁・漁港漁場協会)といった取り組みに見られるように漁業・漁村の景観に歴史的・文化的意義を認識する動きがある。すなわち、オプション価値・存在価値といった間接利用価値・非利用価値として分類が可能であると判断できる。これらの調査結果から同機能の経済評価はCVMやABM等の表明選好法での評価が妥当であることが明らかとなった。ただし、漁業景観の文化的価値を地域の中心的観光資源として有効活用する例(長良川鵜飼等)も数少ないながら見られる。これらは別途評価手法の検討が必要となる。
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Research Products
(2 results)