2008 Fiscal Year Annual Research Report
畜産衛生政策普及プロセスにおける社会環境要因の果たす役割
Project/Area Number |
19780164
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
細野 ひろみ Kyoto University, 農学研究科, 准教授 (00396342)
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Keywords | ベトナム / 食品衛生政策 / 畜産衛生政策 / 参加型開発 / 普及プロセス |
Research Abstract |
本年度も畜産政策や畜産衛生政策に関する情報をアップデートするとともに, 現地調査により各地の畜産振興や家畜衛生政策の実施状況について情報収集を行った。豚肉フードシステムの変化と各地の取組みについては, ホーチミン, ドンナイ, ビントゥアン, ニントゥアン, フエを訪問し, 畜産振興・畜産衛生の取り組みについて情報収集した。ハノイやホーチミンなどの大都市を除く地方としては先進的な取組みを行ってきたフエ省の家畜衛生局長の話によると, と場整備はフエ以外の都市では頓挫している状況にあるという。2009年度にゲアン省を訪問し, その要因と状況について探る予定である。また, 今年度は国際的な飼料価格の高騰と9月に発生したメラミン混入事件の発覚により酪農・乳業が多大な影響を受け, 中央・地方の関連当局でも動きがみられたことから, MARD畜産局および検査機関であるNIN(National Institute of Nutrition), ハノイ周辺の酪農家や乳業各社を訪問し, 食品衛生・畜産衛生への取組みや食品事故発生後の対応についても調査を行った。成果については, 畜産振興や衛生管理の一貫として行われる地方自治体による改良品種の普及とその効果についてマニラ(ASAE)で, フエにおける家畜疾病の疫学調査についてハノイ(AAAP)で報告した。また, 9月に発生したメラミン混入事件がベトナムの酪農・乳業に与えた影響について, 雑誌Dairymanで紹介した。2009年1月にはハノイで調査研究を行っているILRIのDr. Laparを招聘し, 京都大学東南アジア研究所と合同セミナーを開催し, ベトナムや東南アジアにおけるILRIの活動と東南アジアにおける家畜衛生・食品衛生研究に関して意見交換を行った。
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