2008 Fiscal Year Annual Research Report
農業と外食産業間の提携関係構築戦略-その不成立事例への着目
Project/Area Number |
19780174
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Research Institution | Akita Prefectural Agriculture, Forestry and Fisheries Research Center |
Principal Investigator |
齋藤 文信 Akita Prefectural Agriculture, Forestry and Fisheries Research Center, 企画経営室, 研究員 (40425476)
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Keywords | 外食産業 / 提携関係構築 / 生鮮野菜 / 代金決済問題 |
Research Abstract |
昨年度に引き続き、農業と外食産業間の取引関係構築に関する既存研究との関連づけを行った。 今年度実施した調査から、秋田県内では、生鮮野菜について、生産者と外食企業が直接提携関噂を構築するケースは、個人外食店と個別生産者では事例として散見されるものの、JAと、チェーン展開する外食企業が直接提携関係を構築している事例は2事例にとどまっている。 提携関係構築に関する現地実態調査として、昨年度調査対象とした外食企業に提携関係を構築しようとした県内生産者(JA)に対するヒアリング調査を実施した。その結果、(1)代金支払いサイト(支払周期)が長く、組合員(生産者)への精算代金支払い用の資金を内部留保する必要があり、現状のJAのシステムでは十分な対応ができないという代金決済問題が提携関係構築に向けての障壁となることが明らかとなった。また、(2)提携関係を結んだものの、相手先企業のメニュー変更より調達する野菜の仕様変更をもとめられたものの、生産者サイドが十分に対応(技術的課題)できず、提携関係を解消するという事例や(3)生産者が提携関係の構築により得られる取引価格の安定(市場むけ出荷との比較で)をメリットとして評価できず、市場出荷に切り替え、提携関係の解消を図った事例などが明らかとなった。これらの点について、より詳細な追加調査を実施し、文献的考察を加えた上で、提携関係の程度(密度)がどのように規定されるかと提携関係構築の障壁となる要因を解明していく。
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