2007 Fiscal Year Annual Research Report
寒冷地における浄化型排水路の機能評価とメカニズムの解明
Project/Area Number |
19780177
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
山本 忠男 Hokkaido University, 大学農学研究院, 助教 (00312398)
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Keywords | 水質浄化 / 窒素 / リン / 排水路 |
Research Abstract |
本年度は調査の初年にあたり研究計画で予定したとおり,調査対象となる排水路の上下流に水位計を3カ所,雨量計1カ所,6月に設置した。本補助金により購入した自動採水器を8〜11月の期間に排水路の上下流に設置し,降雨出水時の連続採水も実施した。平水時の採水は予定通り,1ケ月に1回以上の頻度で実施し,降雨出水も5回程度採水できた。過去の調査結果と今年度の採水試料の分析結果から,平水時の浄化型排水路では流下にともなう濃度の低下が確認され,さらに改修後3年間で浄化効果が大きくなる傾向が確認された。負荷においても流下にともない減少する傾向が認められた。塩化物イオンを指標とした希釈の影響を勘案すると,これら濃度と負荷の低下は希釈以外の要因,すなわち生物的作用による影響と判断できた。また,これら浄化効果は未改修部分の自然状態の水路よりも高いことが示された。降雨出水時には浄化効果が無いものと予測していたが,今回の調査結果では降雨出水時にも流下にともなう濃度低下が窒素と浮遊物質でみられ,とくに浮流物質でその効果が大きかった。一方,リンについては明確な傾向が認められなかった。当初,浄化の要因と考えられる脱窒効果と植物体による吸収の寄与の程度を把握することを計画していたが,調査開始が若干遅れたため,定量的な評価には至らなかった。 また,積雪融雪期の調査については,今年度の気象条件が例年と異なっており,調査を見合わせたこともあり,この期間の浄化効果を把握するには至らなかった。
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Research Products
(2 results)