2007 Fiscal Year Annual Research Report
土壌中の貯留を考慮した水田における温室効果ガス発生・吸収機構の解明
Project/Area Number |
19780183
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Research Institution | Meiji University |
Principal Investigator |
矢崎 友嗣 Meiji University, 農学部, PD (00449290)
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Keywords | 水田土壌 / 温室効果ガス / メタン / 亜酸化窒素 / 溶存体 / ガス体 / 貯留量 / 排出削減 |
Research Abstract |
2007年度は、土壌中のメタン(CH_4)、亜酸化窒素(N_2O)ガス貯留量測定のための準備期間として、(1)気泡の採取方法の確立、(2)サーモTDRによる湛水土壌中気泡量の測定、(3)ヘッドスペース法による溶存態CH_4、N_20濃度の測定、の予備実験を実施した。土壌中の気泡採取ではポーラスカップにタイベックシート(水を通さないが空気を通す資材)を巻いた気泡採取器を自作し、この気泡採取器を使用して水中の気泡の採取に成功した。サーモTDRによる湛水土壌中の気泡量測定実験では、現在室内実験仕様のサーモTDRプローブを用いて土壌中の気泡量のキャリブレーションを実施中である。また、野外測定に耐えるサーモTDRを作成している。溶存態のCH_4、N_20濃度測定は、ヘッドスペース法でガス溶存量を測定できることを確認した。 営農条件下の水田で地温、土壌水分量、土壌の電気伝導度(EC)、湛水深、酸化還元電位(ORP)など土壌環境の連続測定を行うため、センサーを作成した。2007年6月から8月に神奈川県平塚市内の営農条件下の水田にセンサーを埋設し、連続測定を行った。その結果、全ての項目の連続測定が成功した。 これら2007年の実験や測定によって、水田土壌中のガス体、溶存体のガス貯留量が測定できることがわかった。2008年度は、これまでに準備した機器や方法を用いて代かき以降の土壌中の温室効果ガス貯留量を連続測定する。
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