2007 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
19780193
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
海津 裕 Hokkaido University, 大学院・農学研究院, 准教授 (70313070)
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Keywords | 複合現実技術 / 暗視カメラ / GPS / IMU / GIS |
Research Abstract |
夜間農作業支援システムの構築を行った。システムの概要は以下の通りである。まず、農作業を行うトラクタの前方環境情報を暗視カメラによって撮影する。暗視カメラは、光電子倍増管に、高感度CCDカメラを直結した構成となっている。得られた動画像をUSBタイプのキャプチャーインターフェースによってリアルタイムでノートブックコンピュータに取り込む。コンピュータの画面に表示された実際の画像にあらかじめ地理情報システム(GIS)を用いて作成した、境界線、走行パスを正確に重ね合わせて表示させる。そのため、リアルタイムキネマティックグローバルポジショニングシステム(RTK-GPS)により、まず、トラクタの正確な位置を検出する。GPSのアンテナとカメラは相対的には固定されているが、地上座標系に対するカメラの位置と姿勢はトラクタの三次元的な姿勢変化によって任意に変化しうる。そこで、トラクタの姿勢変化を慣性計測システム(IMU)によって計測する。GPSによって得られた位置情報と、IMUから得られるロール、ピッチ、ヨー角を基にして、トラクタの後車軸中心点を地表面に投影した車両原点と、カメラの取り付け位置の、地上座標系に対する位置を求める。次に、汎用的な三次元コンピュータグラフィックライブラリであるOpenGLを用いて、あらかじめ作成した仮想的な地形を、やはり仮想的なカメラによって撮影する。このとき、仮想カメラの焦点距離やアスペクト比等は、実際に用いるカメラと同様にする。また、その位置は、実際の位置と等しくする。この仮想的な画像を現実の画像に重ね合わせることによって、作業者は、実際には目印やラインのないところに、仮想的な目標を見ることができ、夜間作業の支援に役立つと考えられる。
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