2007 Fiscal Year Annual Research Report
C型ナトリウム利尿ペプチドによる脂肪蓄積メカニズムの解明
Project/Area Number |
19780217
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
辻 岳人 Okayama University, 大学院・自然科学研究科, 助教 (90314682)
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Keywords | Npr2 / 脂肪 / CNP |
Research Abstract |
CNマウスはC型ナトリウム利尿ペプチド(CNP)のレセプターであるNpr2遺伝子に変異をもつ突然変異マウスである。このCNマウスでは、正常マウスと比較して腹腔内における脂肪量の減少傾向が見られるが、その詳細は明らかにされていない。本研究では、CNマウスにおける脂肪組織について解析を行い、脂肪組織の形成にNpr2遺伝子が関与している可能性について検討した。まず、正常マウスの白色および褐色脂肪組織においてNpr2遺伝子とCNPをコードするNppc遺伝子の発現をRT-PCR法により解析したところ、両遺伝子共に脂肪組織で発現していることを確認した。次に、離乳後の正常マウスとCNマウスに標準飼料あるいは高脂肪飼料を与え、脂肪重量(腹腔内および鼠径部白色脂肪、肩甲骨間褐色脂肪)、飼料・水摂取量、脂肪組織の組織学的比較を行った。標準飼料時の脂肪重量は、CNマウスでは各部位の白色脂肪重量が正常マウスの半分以下に減少していることが確認された。高脂肪飼料時にも同様の減少が見られた。一方、肩甲骨間褐色脂肪重量に顕著な差は見られなかった。また、CNマウスの餌と水の摂取量に減少傾向は認められなかった。脂肪の組織学的比較より、CNマウスでは正常マウスと比較して脂肪細胞が小さいことが分かった。これらの結果より、CNマウスでは脂肪の蓄積量が明らかに減少しており、Npr2遺伝子が脂肪蓄積に関わっていることが示された。また、Npr2遺伝子とNppc遺伝子が、ともに脂肪組織で発現していることから、C型ナトリウム利尿ペプチドは脂肪組織で局所的に作用し、脂肪細胞の形成に関与している可能性が考えられた。
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Research Products
(4 results)